コロナ禍を経て。今人気の移住先は?

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地方移住をサポートする「認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター」の調査によると、2022年度の移住相談件数は前年比5.7%増の52,312件と、2年連続で過去最多を記録したとのことです。

出典:認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター「【2022年】移住希望地ランキング公開」

コロナ禍を機に働き方の多様化が進む今、移住に高い関心を持つ現役世代や子育て世代も少なくないでしょう。

そこで本記事では、近年人気の移住先と移住への意識と環境の変化についてご紹介します。

人気の移住先①「静岡県」

ふるさと回帰支援センターが実施した「【2022年】移住希望地ランキング」にて、窓口相談者第1位となった県は「静岡県」でした。

一年を通して暮らしやすいといわれる静岡は、冬でも標高が高い地域を除き積雪がなく、温暖な地域。

中心地は人口が多く、生活の利便性も◎。少し足を伸ばせば、山・海・川と豊かな自然に触れられるのも魅力です。

育児休暇中も保育園を継続的に利用できるよう育休退園を廃止したり、急用で子どもを迎えに行けない時のための緊急サポートセンターを設置したりするなど、子育て支援の取り組みに力を入れています。自然豊かな地域で子育てをしたいという方にも選ばれているようです。

都心へのアクセスのよさも選ばれるポイントの一つ。新幹線を利用すれば、静岡の中心部から都心までの移動にかかる時間は約1時間です。

出典:認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター「【2022年】移住希望地ランキング公開」

人気の移住先②「長野県」

同じく、ふるさと回帰支援センターが実施した「【2022年】移住希望地ランキング」にて、窓口相談者第2位となった県は「長野県」でした。

山に囲まれる長野県は、台風や梅雨の影響を受けづらい地域です。スキーの名所として知られる同県には雪が多いイメージがありますが、積雪量は県内でも異なります。できるだけ雪の少ない地域がよい方は、南信エリアを中心に移住候補地を選定してみましょう。

山、川、湖もある長野県。豊かな自然の中で暮らしたい方にはとても魅力的な地域です。

一方で、中心地ではバスや電車といった公共交通機関も整っています。市内に病院や学校、大型商業施設が揃っているため便利な暮らしも実現できます。

静岡県同様に、都心へのアクセスがよいのも人気のポイント。新幹線の利用で、中心地から都心まで2時間弱で移動できます。

出典:認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター「【2022年】移住希望地ランキング公開」

コロナ禍を経て変化した移住への意識と環境

新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、移住に対する意識や移住環境にも変化をもたらしたようです。具体的にどのように変化しているのか、詳しくみていきましょう。

テレワークの増加により地方移住への関心が高まっている

テレワークの普及にともない、働き方・住まい方も多様化の様相をみせています。

国土交通省が公表する「令和3年度版 国土交通白書」によると、二地域居住・地方移住に関心のある人の割合は、コロナ禍前の2019年では9.2%に対し、2020年には12.9%と3%増加しています。

テレワークの利用日数別の回答結果では、二地域居住・地方移住に関心がある人の割合はテレワークをしていない人で10.5%、テレワークを週に1~3日している人が20.6%、週に4日以上している人は17.1%と、テレワーク経験者のほうが二地域居住・地方移住に高い関心を示していることがわかります。

職場や自宅とは異なる場所で仕事をしながら余暇時間を過ごす「ワーケーション」や、出張の機会を活用し滞在先で余暇時間を楽しむ「ブレジャー」という言葉も誕生しており、働き方・住まい方の多様化はさらに広がるとみられます。

出典:国土交通省「令和3年度版 国土交通白書」

サテライトオフィスの増加も移住を後押し

地方都市では、サテライトオフィスが続々開設されています。総務省が発表した「地方公共団体が誘致又は関与したサテライトオフィスの開設状況調査」によると、2020年度末時点でのサテライトオフィス開設数が916ヶ所だったのに対し、2021年度末時点では1,348ヶ所まで増加しています。

サテライトオフィスの増加により、移住と仕事を両立できる環境が整いつつあります。所属する会社のサテライトオフィス開設を機に、移住を検討した方も少なくないでしょう。

出典:総務省「地方公共団体が誘致又は関与したサテライトオフィスの開設状況調査

政府が移住を支援

さらには、地方の人口減少対策として政府が各種支援を実施していることも移住への関心が高まる要因の一つとなっているでしょう。

企業のテレワークの推進支援として、厚生労働省は「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」を設立。これは、テレワークを新規に導入する中小企業事業主に対し、テレワーク用通信機器の購入や就業規則の変更等にかかった費用を支援するものです。

総務省は、「お試しサテライトオフィス事業」と題し、サテライトオフィスを誘致したい自治体と企業との交流を支援するマッチングセミナーを実施しています。

また、個人に対する地域移住支援には「地域おこし協力隊制度」があります。

自治体と雇用契約を結び地方活性化に資する活動を行うこの制度では、安定した収入を得られるだけでなく、活動を通して地域住民と交流を深められます。

地域おこし協力隊制度について、詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
関連記事:地方移住に地域おこし協力隊という選択肢

さらには、各自治体が独自の移住者支援制度を用意している点にも注目です。

たとえば、秋田県にかほ市では、県外から同市に移住した方を対象に最大100万円の定住奨励金を交付。加えて、定住奨励金交付者を対象として取得した住宅等に係る固定資産税額相当額を3年間キャッシュバックしています。

新潟県上越市では、県外から上越市へ移住を考えている人に対し、最大2泊3日の行程で、参加者の希望に合わせて体験内容を決める「オーダーメイド型の移住体験ツアー」を用意。

移住体験ツアーにかかる交通費、宿泊料の一部を補助する「上越市移住体験ツアー滞在費補助金」を活用することで、移住を具体的にイメージできます。

ほかにも、さまざまな支援制度が自治体ごとに用意されています。「一般社団法人 移住・交流推進機構」のホームページから検索してみましょう。

移住に関する情報を調べてみよう

コロナ禍により、生活や働くことへの意識が変化した方も多いでしょう。社会的な価値観の変容によって、テレワークやサテライトオフィスの増加など、働き方や働く環境にも大きな変化がみられます。

これを機に移住を検討している方は、各自治体が移住者向けに行う支援制度を調べてみましょう。「一般社団法人移住・交流推進機構JOIN」のホームページから内容を確認できます。

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