今回おうかがいした「ビジョンメガネ」の創業は1976年。眼鏡が高級品だった時代から現在に至るまで、ニーズにあわせた商品とサービスでユーザーの信頼を勝ち取ってきた老舗の眼鏡メーカーです。
すでに業界内で確固たる地位にあるビジョンメガネですが、2019年に発売をスタートした新商品『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』と『マイドゥ(MYDO)』が大ヒットを記録。多くの眼鏡商品がある中で、なぜ『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』と『マイドゥ(MYDO)』が受け入れられたのか、その秘密に迫るべく安東晃一社長と岩元真幸店長にお話をお聞きしました。
ビジョンメガネの歩みと現在の眼鏡マーケット
昭和のバブル期。テレビから多くの情報を得ていた時代を経験している人にとって、ビジョンメガネのTVコマーシャルは馴染み深いものではないでしょうか。安東社長もその中のひとり。印象的なTVコマーシャルに惹かれて入社を志されたそうです。
安東社長は大学を卒業後、店舗の販売スタッフとして働き、店長を経て社長に就任。この四十数年のあいだには、眼鏡業界にも大きなうねりがあったと言います。
特に2000年代以降、ロープライスを売りとした競合メーカーの台頭は、ビジョンメガネをはじめとする老舗の眼鏡メーカーにとっては大きな脅威となったそうです。
しかし、この眼鏡マーケットの革命こそが『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』と『マイドゥ(MYDO)』の誕生につながっていきます。
360℃曲げても折れない・歪まない眼鏡『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』誕生秘話
新興勢力の台頭により落ち込んだ業績の回復を図るため、ビジョンメガネも新規事業を起ち上げ、ロープライス商品をメインとした店舗を展開しましたが、すでに高品質・高級眼鏡の眼鏡屋というイメージが根付いていた老舗メーカーが、ロープライスで売り上げを伸ばす新規メーカーと同じ路線で戦うのは無理がありました。
そんなとき創業者が、偶然手にしていたガラケー(第二世代携帯電話の俗称)のアンテナから、新商品開発のヒントを得ます。
「強く、軽く、しなる。このアンテナをフレームに使ったらどうか」
当時は携帯電話全盛期。アンテナメーカーからは眼鏡フレームにして20万本相当の素材提供を明示されてしまいます。市場の変化による業績悪化の最中にあった社内では、当然のように「そんな膨大な量の材料を購入して売れなかったら・・・」と反発の声が上がりました。しかし吉田氏は、「眼鏡が壊れて困っている人はきっといる」と社内を説得。2001年、ついに『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』が生まれます。
結果、『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』は販売以来累計65万本というビジョンメガネ最大のヒット商品となりました。そして2019年、『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』は新デザインと、より丈夫でしなやかなフレームへとリニューアル。
これまで『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』を大切に使い続けていた愛用者はもちろんのこと、眼鏡をかけていることを忘れるぐらい軽さと驚異の復元力を誇るフレームは、イタズラ盛りのお子さんを持つ新規ユーザーにも非常に好評とのこと。
リニューアル後も社内で1、2を争う販売本数を誇っており、ロングセラーの証として、スマホが普及した現在もネーミングは据え置きつつも、ビジョンメガネの代名詞としてこれまで以上に愛される商品になること間違いなしです。
後編に続く
激動の眼鏡マーケットの中で、モノ作りとしての姿勢を大切にするビジョンメガネ。後半では、品質の追求から生まれたもうひとつの新商品『マイドゥ(MYDO)』と、眼鏡をかける一人ひとりの気持ちに寄り添うビジョンメガネ独自のサービス『マエストロ』についてご紹介します。
『KtaiFLEX(ケータイフレックス)』『マイドゥ(MYDO)』が大ヒット!開発秘話とその魅力を大解剖-後編-
社名:株式会社ビジョンメガネ
本社所在地:大阪府大阪市西区南堀江3丁目14-12 イイダ2ビル9階
電話:06-6556-9450
FAX:06-6556-9451
従業員数:389名(2018年10月末)
店舗数:110店舗(2018年10月末)
企業ホームページ:https://www.vision-megane.co.jp/overview/
投稿者プロフィール
- 生粋のナニワっ子ライター。大阪での暮らしが長すぎて、地方に移住したい欲と地元の魅力に後ろ髪惹かれる気持ちの狭間で葛藤中。人の話をぼんやり聞くのが何より好き。ぼんやり聞くけど書くときはちゃんと書きますよ。
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