2023年10月からふるさと納税のルールが変更され、返礼品の減少や返礼品の内容変更が懸念されています。
このようななかで、ふるさと納税の返礼品に有名キャラクターとコラボした「NFTアート」が登場しました。
本記事では、ふるさと納税返礼品としてのNFTアートと、NFTアートの国内での活用事例をご紹介します。
島根県松江市、雲南市が「鷹の爪団NFT」とコラボ!ふるさと納税返礼品をNFTアートで
島根県松江市および雲南市が株式会社ディー・エル・イーが展開するNFTプロジェクト「TAKANOTSUME DAN NFT」とコラボレーションし、ふるさと納税の返礼品に同キャラクターのNFTアートを使用することが2023年10月18日に発表されました。
このNFTでは、島根県松江市および雲南市の名所や特産品を、秘密結社鷹の爪の吉田くんが紹介しています。なお、用意されるNFTアートはすべて1点ものです。
指定された観光地に設置されたQRコードを読み込むと、本NFTアートの吉田くんの絵柄が進化する仕掛けも施されています。所有して楽しめるだけでなく、ふるさと納税をした方が松江市・雲南市へ足を運ぶきっかけも生み出しています。
NFTアートとは?地域創生を目指す自治体の活用事例
NFTアートとは、唯一性を証明されたデジタルアートのことです。
デジタルアートの複製・改ざんされやすいという課題を、ブロックチェーン技術により解消。デジタル作品のオリジナル性や原本性、希少性を保証できるようになりました。
NFTアートはクリエイターだけでなく、地方自治体からも注目されています。
国内外への地域の魅力を発信する手段として、あるいはNFTアートの売買による財源の確保や地域づくりに参画する人口の創出といった観点から、各種取り組みにNFTアートを活用する自治体も出てきています。
ふるさと納税返礼品として活用
いち早くふるさと納税の返礼品にNFTアートを取り入れた自治体が、北海道余市町です。
2022年に提供されたこのNFTアートには、余市町の人気ワイナリーのワイン優先購入権の抽選券や、ゲーム内で使用できるアイテムも付与されました。
2023年は、北海道のサッカーチーム「北海道コンサドーレ札幌」とコラボレーション。12月中旬まで寄付申し込みを受け付けています。
余市町を訪れると絵柄が変化する仕掛けも施されており、観光誘致にも寄与するふるさと納税です。
地域づくりに「デジタル住民票」として活用
新潟県山古志が2021年12月リリースしたNFTアートは、購入することで「デジタル山古志」の村民になれるデジタル住民票としての証明書も兼ねています。
このコミュニティへの参加により、山古志在住者でなくとも、地域の住民として地域の課題解決に貢献できます。
デジタル住民の数は、2022年7月時点で現地の住民の数を超える約950名が存在しています。海外からも強い関心と支持を受けている取り組みです。
観光誘致に「デジタル御朱印」として活用
三重県明和町の観光地域づくりを推進する一般社団法人明和観光商社は、2022年8月より竹神社の御朱印をデザインしたNFTを頒布しています。
NFTを集めたくなるような仕掛けとして、1年を通して絵柄が変わるというユニークさも持ち合わせています。近年人気の「御朱印集め」と先端技術を掛け合わせた取り組みです。
さらにNFTアート返礼品が広がるかも?
今回ご紹介した、島根県松江市および雲南市の「TAKANOTSUME DAN NFT」は、新たな返礼品の開発も予定しています。
NFTアートが進化する観光スポットを、吉田くんとともに巡る観光バスツアーも計画されているようです。
関係人口を増やすためのNFTを活用した自治体の取り組みは、今後拡大していきそうです。
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