サステナブルな社会の実現が求められてる昨今、海洋汚染問題から脱プラスチックの動きが加速しています。過剰包装の廃止や、プラスチックストローを紙ストローへ置き換えるなど、その変化は私たちの生活に浸透しはじめています。
このようななかで、サステナブルな社会の理想型ともいえる「サーキュラーエコノミー(循環経済)」の実現に寄与するストローが登場しました。
本記事では、廃棄米から生まれたサステナブルなストロー「RICE STRAW」をご紹介します。
「RICE STRAW」とは
「RICE STRAW」は、マレーシアの精米工場で精米の加工中に欠けてしまった米や、基準サイズを満たさなかった廃棄米を主原料に作られたストローです。
廃棄米の他にはタピオカ粉、水、天然着色料といった自然由来の原料のみで作られています。万が一海に流れた場合でも水中で自然に分解されるため、海洋環境に負担がかかりません。
プラスチックストローの代替えとして急速に広がった紙ストローには、ストローが折れる、ストローがふやけるため長時間の使用が難しい、ドリンクの味の邪魔になるなどの課題がありました。
「RICE STRAW」の場合、お米が原料のため口に入れた際の不快感がなく、また硬度があり2時間ドリンクに浸けていても飲み口の形状が変わりません。
サステナブルなポイント
「RICE STRAW」はどのようにしてサステナブルを実現しているのでしょうか。ポイントは以下の2つです。
アップサイクル
アップサイクルとは、廃棄物に新たな付加価値を持たせ別の製品にアップグレードすることを指します。
「RICE STRAW」では、精米の加工中に欠けてしまったり、基準サイズを満たさなかったりした廃棄米をストローへと生まれ変わらせることでアップサイクルを実現しています。
サーキュラーエコノミー
サーキュラーエコノミー(循環経済)とは、消費された製品を資源としてリサイクル・再利用し、資源を循環させる新しい経済システムのことです。
「RICE STRAW」では、本来廃棄されるはずだったお米をアップサイクルしているだけでなく、製品自体が自然由来原料で作られているため、コンポスト容器に入れることで堆肥化が可能です。その堆肥を土壌と混ぜ合わせれば、新たに作物を生産するといった循環を生み出せます。これらにより、サステナブルな社会の理想型ともいえる「サーキュラーエコノミー」の実現に寄与しています。
「RICE STRAW」でサステナブルへの一歩を踏み出す
サステナブルなストロー「RICE STRAW」は、2023年9月より事業者向けに販売を開始し、家庭・小売業者向けの製品は2024年初めに販売開始を予定しているそうです。
全7色のカラーバリエーションと全4種のサイズバリエーションがあり、さまざまなシーンで活用できます。
一般的な紙ストローより価格もリーズナブル。現状のストローからの切り替えをしやすいのもポイントです。
お米由来のストローの登場により、さらに脱プラスチックが加速していきそうです。
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