梅田からひと駅、下町風情が漂う本庄エリアに佇む「Andbooks(アンドブックス)」は2019年7月にオープンしたばかりのブックカフェです。
「本のことならなんでもしたい」とおっしゃる店主の大谷正世さん。
活字離れや書店の縮小がメディアで取り沙汰される中で何が彼女を突き動かすのか、お話をうかがいしました。
「本屋で結婚式」というサービスを立ち上げたいと思ったのが最初のきっかけ
「本好き」の方たちのあいだでは、ケーキカットの代わりに本にしおりを挟む、引き出物に図書カードをつける、などの「書店婚」という披露宴のスタイルがあるそうです。
Andbooksも、本を通じていろんな催しができればいいなと思ったのがはじまりでした。
まずは本屋さんのことをもっと知ろうと100軒ほど書店を巡ったのですが、行動していくうちに本屋さんが潰れていく現実があることを知り、本に親しんでもらうこと、本屋さんの魅力を知ってもらうことのほうが先決なんじゃないかと考えるようになりました。
イメージを形にしていく面白さ
オープン後はイメージしていたこと、過去の経験から喜ばれたことを、どんどん形にしています。お金を介するのではなく、自分の持っている本と別の誰かが持っている本を交換する「交換書店」もそのひとつ。
また、本屋さんをまわっていたときに記録用に撮りためていた写真や場所などの情報を「育てる本屋図鑑」としてファイリングしたり、ランチやカフェのメニューなども、読んだ本の中から食べたくなったものを自分の中で再現・アレンジして週替わりでお出ししたりしています。
場を持つことの意味
ここをオープンする前に「場を持つ楽しさもあるよ」とある本屋さんに言われたことがありました。当時は場所を持ってしまうと身軽に行動できないと思っていたんですが、今はおっしゃっていた意味がわかります。
知り合いの方もたくさんいらっしゃるんですが、はじめてご来店される方はInstagramを見てくださっている方がとても多くて。
もともとInstagramは本の紹介ができればくらいの感覚で利用していたんですが、そこで情報を得るだけじゃなく、実際に足を運んでくださる方もいるので、「こういうところがあるよ」「こんなことをやっているよ」という場所を持つこと、またその発信もやってみて良かったなと思いますね。
知識やウンチクがないと入れないお店にはしたくない
Andbooksは8席のお店ということもあり、おひとりでご来店される方もいらっしゃいます。本を読みたい方はカウンターでもいいんですが、私はおひとりでいらっしゃったお客様はなるべくテーブル席をおすすめしています。
相席にすることでお話が盛り上がったり、楽しい時間を過ごしてもらったりということは常に考えています。ここにきたら、本好き、本屋好きに会える、そんな空間になれば。
もちろんどんな本が好きでもいいし、本はあまり読まないけど本屋さんの雰囲気は好き、でもぜんぜん構いません。気軽に来て純粋に「本って楽しいな」「面白いかも」と思ってもらえたら嬉しいです。
本に触れる時間を持つこと
本を読む時間や本を選ぶ時間はとても贅沢なこと。けれどその贅沢な時間を持つことで心が豊かになることを知ってほしい、と大谷さんは言います。
自分にとって興味がなかったこと、これまでの人生の中で触れてこなかった面白さの入口に、本があれば。
自分でどんな本を読んだらいいかわからないときこそAndbooksに足を運んでみてはいかがでしょう。賑やかな駅前から少し離れた静かな一角。外からのぞきこめば大谷さんと本たちがあなたの新しい扉をそっと開けてくれるはずです。
住所:大阪府大阪市北区本庄西1-6-24
メールアドレス:andbooks0701@gmail.com
営業日:月曜・火曜
営業時間:12:00〜17:00
Instagram:https://www.instagram.com/andbooks0701/
投稿者プロフィール
- 生粋のナニワっ子ライター。大阪での暮らしが長すぎて、地方に移住したい欲と地元の魅力に後ろ髪惹かれる気持ちの狭間で葛藤中。人の話をぼんやり聞くのが何より好き。ぼんやり聞くけど書くときはちゃんと書きますよ。
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