人が出会い、交流する「箱」となりたい… 「くらしの器と自然食品 匣(さや)」店主重田葉子さんインタビューー後編ー

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横浜市・東神奈川で「くらしの器と自然食品 匣」を営む重田葉子さん。前編では、お店を始めるに至ったきっかけやお店作りへのこだわりなどをお伺いしいました。後編では、重田さんが行う店舗の営業戦略などについてご紹介します。

定期的に広告を出しつつ、今のお客様との関係を大切にする営業スタイル

店頭には地域の文化芸術系のチラシを置き、お客様への情報提供もおこなっています
(店頭には地域の文化芸術系のチラシを置き、お客様への情報提供もおこなっています)

――集客にはどのようなツールを使われていますか?

ホームページやSNS(Facebook)、ハガキなどの印刷物などを利用しています。リニューアルオープンの際は、郵便局のタウンプラスという地域限定のサービスを利用しました。来店記念プレゼントの記載をしたところ、思ったよりも反響がありました。

以前の店舗に来てくださっていたお客様やそのお友達、また私が加盟している異業種交流会の方々なども来てくれて、口コミや人とのつながりの大切さも実感しています。お店と私個人のFacebookページでお知らせを共有しているので、知り合いには割と頻繁に最新情報が行き渡る仕組みになっています。

作家さんの個展や周年記念のイベントなどの機会に合わせ、たまに広告を出しています。やはり集客はいつも悩みの種です。広告は、新聞やローカル誌に出すこともありますし、最近ではFacebook広告も試してみました。とにかくいろいろな手法を試しています。

絶大な効果を実感した媒体はとくにありません。その都度、時期やイベントの内容によって決めています。広告費にかけられる予算は限られてはいますが、はやり認知度を向上させる上で多少の費用は仕方がないかと感じています。

――市ヶ尾からこちらに移転してからも通い続けていらっしゃるお得意様もいるのですね!重田さんの目利きを信頼されているのですね。

本当にありがたいです。市ヶ尾から東神奈川に移転したとき、場所が離れているので、ほとんどのお客様とお別れしなければいけなく、とても辛かったです。

お名前やご住所をいただいていたお客様にはハガキを出してご案内しましたが、そうではない方もたくさんいらっしゃったので。自分が一から築き上げたものを一度終わりにしなければいけないというのは悲しかったです。

私のセレクトが良いというよりは、器を見ながらおしゃべりしたりお茶を飲んだりという時間そのものを楽しみにして来ていただいているのかな、とも思います。また、匣に寄る前後に近所の別のお店に行ったというお話を伺うこともあるので、皆さん散歩がてら街歩きを楽しんでいらっしゃるのかもしれません。

最近1階の店舗の一角にお茶を飲むスペースを設けました。店内で購入された食品をその場で召し上がっていただくこともできますし、休憩にもなるのでちょうど良いでしょう?私が接客中で手が回らないとなかなかお茶をお出しできないので、セルフサービスで飲めるお茶の用意を始めました。

今後は匣という箱を超え、つながりの輪を広げていきたい

――そんな場所があったら居座ってしまいそうです。笑。すでに幅広い事業展開をされている匣さんですが、今後の展望などお聞かせいただけますか?

重田さんが制作の参考にしているという「白楽ぶらぶらマップ」
重田さんが制作の参考にしているという「白楽ぶらぶらマップ」

近所の白楽駅周辺を散歩していたときに、「白楽ぶらぶらマップ」という街の情報マップを見つけました。広げると、私の知らないお店がたくさんあり、どれも個性豊かで魅了されてしまいました。知り合いのギャラリーあけたてさんが制作に関わっていたことが分かり、ぜひ我が街でもと話すと快く協力して下さることになったんです。

匣の最寄り駅である東神奈川のほか、東急東横線沿線の東白楽と反町という三つの駅を囲むエリアで同じような街歩きマップを作りたいと思い、地域のお店に働きかけています。今年末を目指しマップの制作を進めています。マップができたら、匣を訪ねるお客様にも、もっとこの地域の魅力をお伝えできるかと思っています。飲食店が多い地域ではありますが、ギャラリーも点在しているので、そういった部分も取り上げていきたいです。

おわりに

100円ショップでも可愛くて機能的な食器を購入できる時代。あえて器屋さんで食器を選ぶ理由は、生活に必要なものを購入するためというのとは別のところにあるのでしょう。

いつもの食事も、長い時間をかけて丁寧に選んだお気に入りの器に盛りつければ、美味しさ倍増。たとえ欠けてしまっても自分で修理すれば、なお愛着が湧きます。お店で見た作家さんの別の個展に出かけてみたり、お店で知り合った人と友達になったり。そういった楽しみを提供してくれるのが匣さんならではの魅力なのかもしれません。

くらしの器と自然食品  匣(さや)

住所:神奈川県横浜市神奈川区西神奈川1-8-4
TELFAX: 045-548-4901
営業時間:10:30~18:00
定休日:日・月・祝日
 くらしの器と自然食品 匣(さや) 

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投稿者プロフィール

安松まゆはライター
横浜在住。子育てと仕事の両立に悩んだ末、フリーランスのライターに転身した二児の母。大変・辛いと思っていた日々の育児・家事は、ライター目線で見るとネタの宝庫!?「子育ても仕事も自分らしくマイペースで」がモットーです。コラム執筆、取材、コピーライティングなどが得意です。

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