クラウドファンディングって使えるの?中小企業に効果的な利用方法

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新しい資金調達手段として関心が高まっているクラウドファンディング。聞いたことはあるけれど、支援や資金調達の方法が分からない、と利用したことのない人が多いのではないでしょうか。実は、クラウドファンディングは地方を拠点とする中小企業や個人事業主との相性がよいサービスです。ここではクラウドファンディングの基本と、資金集めだけではないその魅力についてお伝えします。

クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、「こんなことを実現したい!」とインターネットを通じて発信することで、その想いに共感した不特定多数の人から資金を募る仕組みです。近年、資金調達の手段として世界的に注目されています。矢野経済研究所の調査によると、日本におけるクラウドファンディングの市場規模も拡大し続け、2014年から2018年までの4年間で支援額ベースが約10倍になっています。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングは、金銭的リターンのない非投資型と金銭的リターンのある投資型の2種類に大きく分けられます。さらに、非投資型は寄付型、購入型の2種類、投資型は融資型、ファンド投資型、株式投資型の3種類と5つに細分化されます。

日本国内の支援額(2017年度)で比較すると、非投資型が約107億円であるのに対し投資型が約1,600億円と圧倒的な金額です。しかし、実際に話題にのぼるのは、支援者が金銭以外のモノやサービスをリターンとして受けとる購入型(非投資型)がほとんどです。

資金調達方法のタイプ

クラウドファンディングの資金調達方法には、All-or-Nothing(オールオアナッシング)とAll-In(オールイン)という2タイプがあります。プロジェクトは必ず目標額を決めて支援を募集します。しかし、募集期限内に目標額が未達成の場合、プロジェクトを実施するかどうかがこの2種類の違いです。

All-or-Nothingの場合、目標金額に達しなければプロジェクトは実行されず、資金を受け取ることができません。クラウドファンディングに時間や労力をかけても1円も受け取れない可能性があるためハードルは高くなりますが、クラウドファンディングで調達する資金がなければ新製品や新サービスをリリースできない場合におすすめの方法です。

All-Inは、目標金額に達しなくても、期限終了時点までに集まっている支援金を受け取ることができる方法です。少額でも資金調達ができるため、安心してクラウドファンディングに挑戦できる一方、集まった支援金が少なくてもプロジェクトを実施しなければなりません。

例えば、新商品開発のために目標額100万円で購入型(リターンはその新商品)のクラウドファンディングを行ったとします。仮に10万円しか集まらなくても、その資金を新商品開発に使いリターン品を送らなければなりません。

クラウドファンディングの結果に関わらず、すでに新商品開発などのプロジェクトを実施することが決まっている場合に、All-Inは追加の資金調達手段として有効です。

資金調達だけではないクラウドファンディングの効果

(写真AC)

クラウドファンディングを利用することで、地方の中小企業や個人事業主は資金調達だけでないさまざまなメリットを受けられます。

多くの人に応援してもらうためには、支援者を募るプロジェクトページに実現したい製品やサービスに対する想い、事業者としての理念を書かなくてはなりません。企業や商品のコンセプトを詳細に伝えることで、認知度を高めファンを増やせるでしょう。

そのファンは、地域地元の人だけではないかもしれません。クラウドファンディングは、SNSによって拡散されるという特徴を持っています。九州の小さな会社が世に出したい製品に北海道の人が興味を持ち、継続的に顧客になってくれる可能性を秘めている、ということです。

また、新しいサービスを展開したいときには、マーケティングのツールとしても利用できます。そのサービスにどのような人が興味を持ち、実際に購入されるのか、プロジェクトを通して知ることができるでしょう。

このマーケティングの結果は、一般的な融資を受ける際にも利用できます。クラウドファンディングで人気があるということは金融機関からの信用を得やすく、審査が通りやすくなる傾向にあります。

クラウドファンディングサイト

数多くあるクラウドファンディングサービスを提供している会社のうち、個人事業主や中小企業が利用しやすい非投資型クラウドファンディングのサイトを3つ紹介します。

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

日本最大級のクラウドファンディングサイト。製品開発から社会貢献、地域活性まで様々なジャンルのプロジェクトが日々提案されています。

期限内に目標額まで達しなくてもその時点までに集まった支援を受けとることのできるAII-In方式も選ぶことができるため、初めての人でもハードルが低く始められます。

・Ready for(レディフォー)

2011年に日本で初めて購入型クラウドファンディングを導入した老舗クラウドファンディングサービス。サービス開始から掲載したプロジェクト数は9,300件以上、集まった資金は73億円以上と国内最大級のサービスを提供しています。(2018年12月時点)

地域貢献、社会貢献に焦点をあてたプロジェクトが多いことが特徴で、広島県など地方自治体や筑波大学など教育機関とも連携しています。プロジェクトを行うにあたってのアドバイスが手厚いことも特徴です。

・MAKUAKE(マクアケ)

総合クラウドファンディングサービスであるMAKUAKEは、サイバーエージェントグループであることから、メディア掲載にも強く大型プロジェクトが多いことが特徴です。

とはいえ、数十万円という少額のプロジェクトも掲載しており、募る金額にかかわらず利用することができます。MAKUKAKEでも、All-In方式の選択も可能です。

クラウドファンディングで世界を広げよう

ますます活性化するクラウドファンディングを利用して、自社の想いを広くアピールしてみませんか。必要としている人や共感してくれる人とインターネットを通じてつながることで、潜在的な多くのファンが実際に顧客となってくれるかもしれません。

支援をしてくれた人たちは、一緒に商品開発やサービスを実現したという気持ちを持ってくれます。プロジェクト終了後も、単なるお客ではなく会社や個人を応援してくれる大事な存在となってくれるでしょう。多くの中小企業が注目しているクラウドファンディングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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投稿者プロフィール

こなみじゅんライター
北海道在住ライター。いくつになっても3歳児の好奇心を手放せません。伝えたいことを伝えたい相手に届けるお手伝いをします。

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