中小企業は、2009年をピークにあらゆる分野で事業数が減少し続けています。

こうした背景には、少子高齢化による労働人口の減少や設備の老朽化の他に、後継者がいないという理由での倒産や事業の撤退が相次いでいることも含まれています。

事業を引き継ぐ「事業継承」は、企業の継続においていずれ直面する大きな問題です。今回は事業継承について、誰に、どのように引き継げばいいか、また事業継承のメリットやデメリットについて併せて紹介します。

事業継承とは

事業継承は、会社の経営を後継者に引き継ぐことをいいます。次の社長を誰にするかという経営権継承だけでなく、自社株や不動産、設備など資産の継承、経営理念や事業のノウハウ、取引先からの信用、さらには従業員のスキルといった知的資産の継承も事業継承には含まれます。

事業継承の方法は、大きく3つ

事業継承の方法は、親族に引き継ぐ「親族内継承」、従業員に引き継ぐ「従業員への継承」、事業譲渡や企業間の統合によって継承を行う「M&Aによる継承」の3つがあります。中小企業庁の「事業承継に関する現状と課題(平成28年)」によれば、20年以上前は親族内継承が85%、親族外継承が15%ほどでしたが、時代の流れとともにその割合は逆転してきています。

親族内継承のメリットとデメリット

親族を後継者とする場合は、親族内継承となります。経営者自身の子どもへの継承は、早い段階からの教育や社内外への認知、さらには経営者の子息といった点から対外的な反感を買いにくいなどのメリットがあります。一方で、経営の資質や後継としての意欲についての吟味は軽視されがちです。

従業員への継承のメリットとデメリット

従業員への継承は、会社を長く継続する上での指針となる実績や将来性を踏まえた上で後継者を選ぶことができます。ただし、従業員の中から誰か一人を選ぶため、親族継承と比べてまわりの賛同を得られない可能性があります。従業員への継承の場合は、現在の経営者が後継者となる人材の教育と、継承後に周囲からサポートを得られるように働きかける必要があります。

M&Aによる継承のメリットとデメリット

M&Aとは、「Mergers(合併)」and 「Acquisitions(買収)」の略で、事業の譲渡や売却、統合を意味します。前述の通り、親族継承や従業員継承に代わって伸びていきている手法です。M&Aは厳密には継承と異なりますが、親族や従業員への継承に比べて、圧倒的に短い時間で事業を引き継げるため、経営者が年齢や体力的な問題、病気などを抱えている場合はメリットを発揮します。しかし、経営者が外部から来ることによって、従業員の統率が取れなくなったり、既存の取引先との関係に苦慮したりする可能性は捨てきれません。

事業継承で会社の認知度を上げることもできる?

事業継承が避けて通れない問題であれば、それを活かす方法を模索してはどうでしょう。最近は、M&Aでの事業継承をコンサルティングする企業が増えています。買い手企業への情報発信や、またM&Aの事例として紹介されることで注目を集め、自社の認知度を上げるのも1つの手法です。

また事業継承後、新たな経営者のもとで見直しを行い、新規市場への参入や事業の転換、広報戦略の刷新など自社を大胆にリブランディングしていくことも可能です。事業継承をビジネスチャンスと捉え、理念や伝統など必要なものは残し、時代の移り変わりによって淘汰されていくものは手放すという視点も忘れてはいけません。

事業継承を経て、持続可能な企業へ!

先代から受け継いだものすべてを守るのではなく、受け継いだものを武器に、新たな道を切り拓いていくことこそが事業継承ではないでしょうか。会社を渡す側も渡される側も、ここをひとつの通過点と考えれば、先々まで続いていく持続可能な企業の創造という視点で事業継承を捉えることができるはずです。

よく言われるように、中小企業は国の産業を支える根幹です。まずは早い段階からの検討・行動で、自社にとって最善の方法を探ってみてはいかがでしょうか。

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