観光×体験で地域の文化を観光資源に。京都の文化・芸術に浸れる滞在型体験プログラムArt of Culture Program

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地方に訪れた観光客の満足度を高め、リピーターになってもらう。そのために、見る・遊ぶ・食べるにとどまらず、地域文化に浸ってもらうための、「体験型観光」が増えてきています。

京都府向日市にある「合同会社achicochi」が2020年2月より開始する「Art of Culture Program」は、数日間の観光ではできない「もう一歩踏み込んだ体験」を提供する、長期滞在型の体験プログラムです。

京都で活躍する文化・芸術のエキスパートを講師に招き、少人数かつ長期間(約10日間)の濃密なプライベートレッスンを行います。

京都らしさを活かした2つのコース「和の料理の基本」「陶芸家入門」

「和の料理の基本」コース

食の技「和の料理の基本」コースでは、プロの料理人から和の料理の真髄を体験し、自宅でも再現可能な基礎技術を学ぶことができます。

食材の買い付け、調理器具の使い方、和の食において欠かせないだしの取り方など基本的な技術はもちろん、食卓を彩る器との取り合わせや季節感など、和食文化についてもきちんと学べます。

11日間のコースのうち、講座は毎日3時間程度で全9回。講座の人数は4~8名で、日本語と英語に対応しています。費用は食材費込みで165,000円(税込)です。

「陶芸家入門」コース

器の技「陶芸家入門」コースでは、禎山窯にて基本的な作陶の行程を一通り体験することができます。

京都・東山で江戸時代から続く窯元に生まれ、現在も京都で活躍されている陶芸家の川尻潤先生を講師に招き、器のレクチャーから実際の作陶まで丁寧に学びます。

12日間のコースのうち、講座は毎日3時間程度で全10回。講座の人数は4~8名で、日本語と英語に対応しています。費用は材料費込みで82,000円(税込)です。

長期間の滞在場所に最適なコリビング施設を提案できることも強み

いずれの講座も、毎日3時間程度で全9~10回、期間は11~12日間と長期にわたります。講座以外の時間帯や、講座のない2日間のお休みには自由に京都を散策できます。

プログラムの参加者が自身で滞在先を手配することも可能ですが、この体験プログラムを企画・提供している合同会社achicochiは、2週間以上の長期滞在ができるコリビング施設の予約サイト「achicochi.life」を運営しており、最適な滞在施設をマッチングできるのです。

コリビング(coliving)とは、いわゆる住職一体型施設のこと。複数の人がともに暮らすシェアハウスと、異業種の人が同じ場所で働くコワーキングスペースのハイブリッド施設です。合同会社achicochi自体も「苔香居(たいこうきょ)コリビング」というコリビング・コワーキングスペースを運営しており、こちらはなんと国登録有形文化財に指定された建造物も有します。

人とふれあい、文化を体験する「着地型観光」の可能性

近年、観光庁はテーマ別観光による地方誘客事業を推進しています。2010年代初頭より、地域資源を活用した新たな形態の旅行商品・ニューツーリズムが振興されてきましたが、そのひとつである「着地型観光」がテーマ別観光の地方誘客事業の原点といえます。

旅行者が出発する地(発地)の旅行会社が観光内容を企画・提案するのではなく、旅行で訪れる先(着地)つまり地元が観光内容を提案するのが、着地型観光の強みです。各地域の魅力をより一層味わうことができ、旅行者の満足度も上がります。

Art of Culture Programでは、京都ゆかりの職人とふれあい、京都ならではの文化を体験できるのが最大の特長です。京都をよく知る運営者が企画した、まさに「着地型観光」のモデルケースといえます。

これからの観光は、見る・遊ぶ・食べるだけでなく「体験する」を提供する時代です。地域らしさを企画し独自性のあるプランを創出できるのは、その地域をよく知る地元の飲食店や商店街、民宿や旅館などです。地方文化を肌で体験できるような体験プログラムは、新たな観光資源になることでしょう。

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投稿者プロフィール

水島 なぎ
水島 なぎライター
京都府在住。「ことばのよろず屋」を掲げ、ライティング・編集・校正校閲などことばに関するあらゆるお仕事をしています。週6でワンオペ育児をしながら、在宅で働く兼業主婦。取材ライターとしては新米ですが、傾聴の姿勢を大切にして丁寧な取材を心がけます。

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